ダイニングテーブルのことをあらためて考えました。
ダイニングテーブルは食事をするテーブルだけど、色々なことに使うテーブル、作業台でもあったりします。何かの時は書類を広げてみたり、ワイワイと餃子を作ってみたり。そこでダイニングテーブルを日常の作業台としてみてみると、テーブルの天板下も有効活用したいなと思いました。
引き出しは使いにくいこともあるから棚はどうだろう? ティッシュの箱やリモコン、新聞などテーブル周りでよく使う物をしまっておける棚を付けるアイディアです。テーブルの上はなんとなくいつも物が乗っているけど食事の時は広く使いたいから片付けは毎度のことです。棚ならサッとしまえるかな。
あ、そうだ、棚ならあのA2のカッターマットをしまう場所にピッタリだし! 長い定規も入るし・・これは仕事で使っている人ならピンと来ると思います。この棚でちょっとした課題も解決できました。
昭和30年代、ダイニングキッチンというスタイルに合わせてスチールの脚に化粧合板の天板を乗せたテーブルが作られたようです。脚の構造上、補強が必要だったのだと思いますが、桟のような棚が付いていました。
構造上の補強としているのはnorito tableも同じなんです。ただ、考え方は少し違います。棚をテーブルの重要な機能としている点です。天板と同じ無垢材を使っていますから、ちょっと贅沢なんですけど、食卓周りを上手に使う方法としては理に適っているのではないかと思います。
家族で使うダイニングテーブルとして
Norito Tableの特徴は色々とあります。
始めに素材のことに触れておきたいと思います。
ダイニングテーブルは家族が一緒に食事をする場所であり、集い、憩いの場です。一番大事な家具かもしれませんね。もちろんどんなテーブルでも役には立ちますけど、家の中心となる場ですから特別な設えにしてみるのはどうでしょう。
木には特別な力があると思います。うまく説明はできませんが、樹木と人との間にある特別な関係、また道具を作る材料としてもとても長く付き合ってきた歴史、そういったものが僕たちに安らぎ、心地よさを与えてくれるのではないかと思っています。
ノリト・テーブルの天板と棚板は無垢のナラ材です。なかでも、反りが少なく安定している柾目材を使いました。明るい色はどんなインテリアにも合わせやすいと思います。
ナラの柾目特有の「虎斑」(トラフ)と呼ばれる模様が出るのでカッチリした中にも自然なおもしろさがあります。時間と共に風合いの増すオイル仕上げを施しましたので、使い込む楽しさも味わっていただけます。
テーブル周りにあるよく使う物をしまえる棚
生活の中心となるダイニングテーブルですから、色々な物が周りにあふれます。
ティッシュの箱とリモコンは手元に置いておきたいですね。花粉症の季節は特に・・でも食事時にはジャマなこともあります。ササッと片付けたいものです。
ちゃんとしまえます。
リモコンはこんな素敵なトレイに乗せておくとテーブルの上にあってもいい感じです。まとめてしまうときも便利です。
他にも新聞やメモ帳なんかもテーブルの上によく置いてあります。棚に書類箱のようなものを入れておけば出し入れも簡単。
棚のあるダイニングテーブルには新しい暮らし方の可能性があると思います。
宴を楽しむ集いのテーブルとして
4人がゆったり座れる幅
天板サイズは80cmx160cm 4人でゆったり、6人でも宴を楽しめます。
テーブルの脚と脚は136cm離れてますからゆったり座れます。テーブルデザインの基本では一人60cmを目安にしますので余裕があります。
注文家具の仕事では200cm超のダイニングテーブルを作りたいというお客様もいます。でもお部屋の大きさからするとおすすめできないケースがほとんど。理由を聞いてみますと大勢お客様が見えたときに困るからとのこと・・なるほどわかります。ですが、6名を超えてテーブルを使うことが年に何回あるでしょう?椅子の数もそろえておかないといけませんしね。「大きいテーブルも良いのですが、その分お部屋を狭く使うことになりますよ」とお話しすると適度な大きさでいいかなと納得いただけるようです。大勢のお客様には床座で対応した方がいいと思ってます。座卓やちゃぶ台があればいいですね。
4~5人で使うのが日常ならテーブルの大きさは75~85cmx150~160cmで十分だと思います。高さは70~71cmがおすすめです。これは椅子の高さと関係しますが、椅子の座面高が40~41cmの物が私たちの体格には合っているからです。座面の形状にもよりますが、欧米の規格から来る42cm以上の椅子はちょっと足が浮いた感じがすることがあります。これは部屋の中では靴を履かないのでその分ということかもしれません。
それでも、個々に好みのテーブル高さはあると思います。使いやすいのは長く使っている高さです。つまり慣れているから・・もちろん長く使っている椅子との組み合わせですから、それをお忘れなく。
仕事で使う作業台、ミーティングテーブルとして
木とステンレスの組み合わせ
脚部はステンレス材を使いました。すべてを木材で設計した場合やや重たい感じに仕上がることが多いので、金属を使うことで軽い感じの家具に仕上げました。
金属だと木材に比べると強度を持たせたまま部材厚を減らすことができるのでデザイン面でスッキリするのもありますが、細部の設計にこそ利点があります。
ノリト・テーブルでは棚を付けるときの設計に有利でした。お陰で65mmの棚の有効高さを得ながら、椅子に座った人の足が当たらないようにできました。
実はダイニングテーブルなどの天板下に引き出しや棚を付けようとすると座る人の足、太ももとのクリアランスが課題になってきます。ステンレス材を使うことで棚周りの部材厚をうまく調整できたのでクリアランスも確保。窮屈さはありません。また棚位置は天板より少し奥になっているのでほんの少し椅子を引くだけで足を組んで座ることができます。
ミーティングも宴も長くなることがあります。楽な姿勢をとることができるのも大事な機能だと思います。
A2のカッターマット
これがないとグラフィックの仕事になりません。手元に置いておきたい道具のひとつですけれどちょうどいい置き場所が見つからない大きさですよね。
棚にピッタリ収まりました。
DICの色見本セット
これもないとグラフィックの仕事になりません。手元に置いておきたいけれどちょうどいい置き場所が見つからない大きさと重さです。
これもピッタリ。
毎日への思い
そして、最後に・・ステンレスの脚先には敢えて木を使いました。人にも床にも優しい方がいいでしょう。結果このテーブルのデザインのポイントにもなりました。
ノリト・テーブルは木の良さ、ステンレスの良さ、両方を取り入れました。両方の素材感を長く楽しんでいただけたらと思います。
Norito Table が家族、友人の集う場所となり、そこに笑顔が生まれたらいいなあと思います。
勉強するときも、お絵かきするときもダイニングテーブルでいいと思います。親子で一緒に過ごし、ちょっとした会話でお互いを励まし合う。そういう風景が好きです。
そして、仕事にも使えるテーブルだと思います。色々な場面でお役に立てたら嬉しいです。
お客様の声→
テーブルの作り方について→
テーブルのお手入れについて→
2020/9/28 材料事情により家具の受注を当面控えます。
詳しくはNewsで
Norito Table (ノリト・テーブル)
サイズ:80x160x71cm
材:ナラ柾材(オイル仕上げ)、ステンレス
価格:425,000円 (税込み:467,500円)